2011年2月8日火曜日

ブックドクターがやってきた




みなさん、ブックドクターあきひろ氏をご存じでしょうか。

見た目は怖いんですが(お前が言うなっ!ってあきひろさんに突っ込まれるでしょうが)、本を読みながら子どもと遊ぶプロです。

本を読みながら子どもと遊ぶって何?と思った方は、偉い。

あきひろさんが実践しているのは「読みきかせ」ではなく、彼曰く「読あそび(よあそび)」なんです。

あきひろ氏は、来てもすぐ本を読みません。

子ども達と話したり突っ込んだりといろいろやりとりをしながら、その日のそこに集まった子ども達の状態をさぐります。

そして、その日その場の子ども達に最もふさわしい(子ども達が楽しめる)本を読むんです。

だから、彼はいつも100冊近い本を、ちょっとヤンキーが入った愛車に積み込み、日本中を回っています。

その中から「うーん、じゃあ、今日はお前らに何読だろうかな」と、子ども達のオーラを見ながら直感的に本を選びます。

写真やビデオを見ても分かるとおり、最初は整列して正座したり体操座りしていた子ども達が、本を一緒に読むうちにどんどんあきひろ氏に近づいていきます。

どんどん引き込まれ前のめりになってお話しの世界に入り込み、ひっくり返って笑い転げたり、しんとなって集中していきます。

決して儀式的な読みきかせをしない。

ここが私と同じです。

あまり声に感情を込めない、タイトルと作者名をきちんと読む、一字一句間違えない、本に書いてないことは言わないなど読みきかせをその道の人に訊くと、いろいろと教えてくださるのですが、いつもピンと来ませんでした。

何故感情を込めてはいけないのだろう。

もしそれが悪いなら、それがその本の本質を損なうのなら、役者の朗読なんか全く感動できない、最も悪い読みきかせということになってしまいます。

事実は全く逆ですよね。

それに、「本を読む」という行為は、読んだ人がその本の世界に入り込むということですから、読み人が100人いれば100通りの読み方(没頭の仕方)があるわけで、「正しい」読みきかせのやり方とか、「よりよい」読みきかせの方法なんて、そんな王道があるはずがありません。

それぞれの登場人物の気持ちになって読めば、おのずと感情を込めてしまいますし、それが聞かされる側がストーリーを楽しむには余計なこと(情報)なんて、おかしな話です。

自分で黙読している時だって、声には出さずとも、それぞれの登場人物になりきり感情を込めて読んでいますもんね。

あきひろ氏は恐ろしく顔の広い方なので、ほとんどの絵本作家と直に話して、上に書いたような似非王道とは関係なく、どのようにでも読んでくれというお墨付きを作者本人からもらっています。

「ざあます」おばさん達が好きな上品さとは無縁のあきひろ氏ですが(ああ、また彼からの突っ込みが聞こえてきそうだ)、本を読むことの本質、文化とは何かということを真摯に考え実行している人です。

それと子育てに必要なことは何なのか、これに関しても本質を、飾らず気取らずに話してくれました。

と、書くと誤解を招くので、正確に書けば、一般的には乱暴とか下品とか判断されそうな話し方で話してくれました(今はっきりと「だから、ヒゲ生え散らかしてごっついお前が言うなやっ」というあきひろさんからの突っ込みが聞こえました)。

でも、それはどんな時、どんな場所、どんな人に対しても、遠回しな言い方はいっさいせず、自分の素をさらけ出して、本音で喋るからで、聞く耳さえあれば、筋の通った話です。

我が家にとっても、耳が痛い部分がありました。

自分の素をさらけ出して、本音で喋っていることが子ども達には分かるから、45歳にもなって漫画ワンピースのドクロマークが入ったジャージを着て巻き舌でしゃべるおっさんでも、ちっとも怖がらず近寄っていくのです。

ご紹介してくださった高附先生から「絶対園長先生と気が合う」と昨年から言われ続けてきましたが、今日初めて会って、それこそ私のプライベートな話まで真剣に聞いてアドバイスをくれたあきひろさんは、久し振りに、末永くお付き合いしたいと本当に強く思えた人でした。

園児達、保護者の皆さん、そして職員達を代表して、心から感謝します。

こんなすごい人を紹介してくださった高附先生も、最早むらさき幼稚園の専属講師みたいになってきて、園児も大喜びでした。

お二方、本当にありがとうございました。

酒が飲めないとのことですが、私は飲めるので、あきひろさんは酒無しですが、一度語り明かしましょう。

次回からはあきちゃんと呼びます。こっちもあきらって呼んでください。

P.S.あきひろさんもむらさき幼稚園での読あそびのことを早速ブログに書いてくれました。
http://1kaku1000kin777.blog22.fc2.com/blog-entry-749.html

P.P.S.Sけいこ先生も記事を書いてくださいました。
http://star.ap.teacup.com/ktok337/